2023年01月26日

自分を大切にしてますか

こんにちは♪
障がいがある人の就職を全力サポートする障がい者ビジネススクール
「ユニカレさがプレ」サービス管理責任者(公認心理師)梅野です。

先日からずいぶん気温が下がり、佐賀でも夕方から雪が降り道路も凍っていましたね。
自宅までの道のり、恐る恐る運転しながらの帰宅は滑らないかとドキドキでした。

さて今日は【過剰適応】について書きたいと思います。

社会の中で、とりわけ変化の大きい社会情勢の中やコロナ過の中で
日常生活を送る上では、少なからず「がんばる」ことが求められます。
しかしそんななか、息抜きできない状態になっている人も少なくないのではないでしょうか。
結果として心身に様々な不調が現れてしまうことがあります。

「いつも疲れている」
「やらなければいけないことがあるけど意欲がついてこない」
「イライラして落ち着かない」
「食欲がない、あるいは食欲がありすぎる」

などの不調がある時は、自分でも気づかないうちに頑張りすぎているのかもしれません。
そういった状態を表す「過剰適応」という概念があります。

「自分の都合よりも周りを優先させ、無理をしながらもがんばっている」人たちは、周囲からの期待や評価を意識し、負担や迷惑をかけないように気を配りつつ、できる限り完璧に近い形でそれに応えよう「適応」しようとするそうです。
しかも“まだ努力が足りない”というように、周囲から見ても「度が過ぎる、過剰」に自分を追い込んでがんばり続けてしまいます。


自分を大切にしてますか

「適応」には2種類あります
1 外的適応
家庭、学校、職場など社会や現実の要求に応じて、役割を守り行動すること
2 内的適応
自分の心・気持ちが幸福感と満足感を経験し、心的状態が安定して良好なことです。自分自身が納得して前向きになっている状態

「適応」している状態とは、個人の内面と外部の環境との間に調和が取れ、満足すべき関係が保たれている状態。

反対に「不適応」は、外敵適応がうまくいかず、内的適応まで不調に陥っている状態です。

そして「過剰適応」とは、
「自分の内的な欲求を我慢して、周囲からの要求や期待に答えられるように努力すること」です。



いやいや、これって周囲にうまく適応している素晴らしい状態じゃないと思われそうですが、まわりの環境に合わせようと過剰にがんばりすぎると、自分の心身の状態が機能不全に陥ることがあるのです。

ディスカバー・トゥエンティワン出版の『「頑張りすぎて疲れてしまう」がラクになる本』によると、過剰適応になってしまう原因には、親子関係や学校での人間関係、発達障害などもありますが、社会と経済の不安、そして日本人の心性も大きく関係しているといいます。
自分より他者を優先させる傾向が強い日本人の特性は、時にストレスをため込んでしまう傾向が強くなるのですね。

事実、過剰適応の人は、「職場や学校で普通以上に働いたり勉強しすぎて、症状が出ているのにほとんど休まない(休めない)人」なのだといいます。

一方、不適応の人は「そもそも職場や学校でうまく適応できないために症状が出て、よく休む(休める)人」ということになるようです。

ではなぜ、過剰に適応しようとしてしまうのでしょうか。

人は認めたくないことがらや劣等感、つらさ、苦しみ、恥ずかしさなどの感情は出来れば隠しておきたいと思うものですよね。ネガティブな表現に繋がりやすい、怒り、嫉妬、悲しみ、恐怖などを表現することは「恥ずかしいこと」と思い、自分でも気づかない間に深い心理の底に押し込めてしまうことが多いのです。

精神分析学の創始者であるジークムント・フロイトは心の「防衛規制」と呼ばれるメカニズムを提唱しています。

「防衛機制」
それは不安、抑うつ、罪悪感などの心理的な葛藤、外からの攻撃(批判、いじめ、否定など)によって引き起こされる苦痛を回避するための無意識的な心の動き。


防衛規制は、本来は生き延びるための自分にとって危険で、心が傷つくような環境(状況)から身を守るための大事な機能です。

しかし、心の機能が偏ったり、過剰に働く(周囲に合わせすぎてしまう)ことがあると、それが「過剰適応」となり、気付かないうちに心身に大きな不調を抱えてしまうのです。


そのような心身の症状が出やすい人は
「真面目」「がんばり屋」「仕事熱心」「他人から頼まれると断れない」「周囲に気遣いをする」「自己犠牲的」「優等生、いい子であろうとする」などの傾向がみられます。
もちろん、そうした傾向が悪いわけではありません。
でも「自分自身の内的な感情や欲求を抑制し、周囲の期待に応えようとすることが気づかないうちにストレスになっている」ことがある、
しかも、このストレスは周囲から気づかれない場合が多く、本人も多くの場合、心身の不調が現れていても、あまり自覚できないことが多いのです。

なぜなら、過剰適応の思考と行動が幼少期からの「自分の心身を守るための癖(無意識)」であることが多いから。

そのため心身の不調を感じたとしても、それが適応のバランスが崩れている症状だと気づきにくいわけです。

ただ「過剰適応」とはあまりいい状態ではないと理解しても、これは「改善するもの」、「直すべきもの」ではありません。
大事なのは「そんな自分とどう付き合っていくか」です。

不調や困りごとに繋がっている「過剰適応」の状態に気づいたら、どのような場面でどのよう考え行動したのか、その結果どのような困りごとになったのかを整理してみてはいかがでしょうか。一人では難しい時は出来れば信頼できる誰かと一緒に取り組んでみてください。

そして、まずはそのことで受けたストレスを対処する(ストレスコーピング)方法を試してほしいと思います。



ちなみに最近の私のストレス対処(コーピング)法は・・

・頑張った自分をねぎらう⇒これ一番大事かも
・深呼吸する、マッサージやツボ押しなど身体的なアプローチをする
・ウォーキングする
・泣ける映画を見て号泣する
・寝る(お酒を飲まずに・・笑) などです。


ユニカレさがでは、ストレスコーピング(対処)について授業でお伝えすることがあるのですが、受講生の皆さんにも、まずは頑張った自分を労り、心を大事にし、しなやかな生き方を見つけていってほしいなと願っています。

自分を大切にしてますか


そうそう、音楽を聴くこともストレスを緩和することがありますよね。
サウンドもですが、その歌詞に勇気づけられることも・・
最近のお気に入りの歌詞をご紹介しますね♪

誰かと比べて出来ないことが多くても 抑えきれない気持ちが溢れてきちゃうときも 苦しい想いは 全部まとめて笑顔の種 忘れないでいてね ありのままの気持ち隠さないで 今は辛くても いつか必ず冬は春にかわっていくから 苦しい想いは 全部まとめて笑顔の種 ありのままのきみがいい

※カラフルパレット「ありのままのきみでいい」より~





今週も読んでいただきありがとうございました(^^♪
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この記事へのコメント
この投稿で今の自分に当てはまると思いました。自分が不調時に、仕事でいっぱい指摘され、人の目線が気になり過剰反応が起きて、悪循環になってしまうことに気づきました。自分の分析と無理しない行動の選択が大事だと思いました。
Posted by いつでもかわらぬ愛を。 at 2023年01月28日 05:52
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