2022年04月07日

勇気を生み出すモチベーション

こんにちは♪
障がいがある人の就職を全力サポートする
障がい者ビジネススクール
「ユニカレさがプレ」サービス管理責任者(公認心理師)の梅野です。

4月になり、新しい受講生も迎えて、ユニカレさがプレは、にぎやかに過ごしています。
新しく利用を開始された方々は、以前体験受講されていた方ばかりで、すぐ慣れましたと言われる方もいれば、まだまだ緊張が強い方もいらっしゃいます。
ただ、これまでと違う環境から成長したい、学びたいとユニカレさがで一歩踏み出せたことはとても勇気のいる事ですよね。
その勇気を大事に、これからのユニカレさがプレでの生活を楽しんでほしいなと思います。

今回はその勇気を生み出すモチベーションについて

勇気を生み出すモチベーション



モチベーションは日本語では「動機付け」と訳されます。
1970年代初頭の「行動主義心理学」では報酬(アメ)と罰(ムチ)を与えることによって、人間のモチベーションは高まったり下がったりする。と考えるのが、定説でした。
これは外発的動機付けと呼ばれるものです。

「外発的動機付け」とは、報酬・強制・義務などによってもたらされる動機であり、効果は一時的である事が多いとされていますが、日常では短期的に効果を上げる方法としてよく用いられています。
例えば、これを頑張ったらお小遣いをもらえるとか、怒られなくて済むから行動するとか・・


対照的に「内発的動機づけ」という概念があります。
これは興味や好奇心、関心、そこから生まれる達成感など人の内面から生まれる動機です。
例えば、行動してみたら楽しかったからまたその行動をするとか、頑張った事が成果を上げた時に感じた(達成感)とか、人から感謝された、出来ないことが出来るようになった経験など、自分の内面から生まれるものです。


アメリカのローチェスター大学の心理学教授で自律的決定が動機付けに影響を与える「自己決定理論」を提唱した動機づけ理論のエドワード・デシが
『人を伸ばす力』(新曜社)でこう書いています。
「外から動機づけられるよりも自分で自分を動機づけるほうが、創造性、責任感、健康な行動、変化の持続性といった点で優れていたのである」
 つまり、「外発的動機付け」よりも、自分の内から生まれる「楽しさ」「達成感」「充実感」などの「内発的動機付け」のほうが、「モチベーション」を持続するうえで有効だと考えたわけです。

では、「内発的動機づけ」はどうすれば生み出すことができるのでしょうか。デシはその源泉として「3つの欲求」を指摘しています。

1.「自律性への欲求」
他人(外側)からコントロールされるのではなく、「自分のすることは自分で決めて動きたい」という「自律性への欲求」(内側)

2.「有能感への欲求」
「有能感」とは、自分で自分の仕事を「こなすことができる」「やりとげることができる」という感覚。

3.「関係性への欲求」
「他者と関わっていたい」「他人とよい関係を築きたい」「他者に貢献したい」という欲求。


モチベーションを生み出す為の3つの欲求は、やりすぎると自己中心的になったり、自分の力とはかけ離れた目標になったり、相手への過大な欲求になる為、一人で考えるのではなく客観的な意見を聞く事も重要です。
最初は外発的な動機で行動し始めたとしても、だんだんと自分の内側から生まれる動機で行動が継続出来ればOK!
ただ、せっかく生まれた内発的な動機に報酬という外発的な刺激を与える事でモチベーションが消えてしまうこと(アンダーマイニング効果)もある為、長い目で見た周囲の声掛けや環境も大事になってきます。

ユニカレさがの受講生には、見学・体験を経て「通いたい」と自分で決めて来られる方や、周囲の勧めで来られる方がいらっしゃいます。
そんな皆さんはこれまでの生活の中で、様々な困りごとや不安を抱えておられる方が多く、その事で「自分で決断する事」が難しかったり、自分の本当の欲求に気付いていない方も多くいらっしゃいます。
そんな皆さんと、職員は「出来ていることを確認し、うまくいかない事は、どうしたらよいだろう」と一緒に考え、「自分で気付き、成長を感じる」経験を積み重ねて頂きたいと考えています。そしてその経験が社会に出る際の勇気に繋がってほしいと願っています。

勇気を生み出すモチベーション

私たちは一人で、生きているわけではありません。
支えあい、助けあい、人との関係の中で生きています。


一緒に取り組む仲間がいて、モチベーション(動機)が継続できる場所がユニカレさがにはあります。

ユニカレさがでは一歩踏み出した皆さんをこれからも応援していきます。

今週も読んでいただきありがとうございました。
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http://unicolsaga.or.jp
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Posted by ユニカレさが at 09:00│Comments(0)ユニカレの日々
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