2022年11月10日

EQ能力~感情能力を高めよう

こんにちは♪
障がいがある人の就職を全力サポートする
障がい者ビジネススクール「ユニカレさがプレ」
サービス管理責任者(公認心理師)の梅野です。

先日、442年ぶりの皆既月食をご覧になられた方も多いのではないでしょうか
幻想的な赤銅色の満月が見られる天体ショーを、同じ時間に何人の人々が見上げているのだろうと思いましたが、今でこそ月が地球の影にすっぽりと入るからと分かるのですが、そのことを知らない422年前の人々がこの天体ショーを見たら、突然月が欠けて行く様や、赤銅色の月を見て幻想的なあまり不安や恐れが生まれたのかもしれませんね。私たちは今の時代だからこそ純粋に自然の壮大さを楽しむことが出来たのではないでしょうか。

さて今日はEQ能力について書こうと思います。
IQはよく聞きますが、EQは初めて聞く方もいるかもしれません。

EQ能力~感情能力を高めよう

IQが「物事を記憶し、知識として生かすことで問題解決を行う能力」とするなら、EQは「感情を管理し、利用することで、問題解決に適切な思考や行動に導く能力」と言えます


EQ理論は、アメリカのイエール大学の社会心理学者ピーター・サロベイ博士とニュー・ハンプシャー大学の心理学者ジョン・メイヤー博士によって提唱されました。
2人の心理学者がこの分野に着目したのは、よく知られているIQ(Inteligence Quotient)の高い人が、必ずしもビジネス社会で成功するわけではないという研究結果が出たからです。
「これはどういうことだろうか?」と疑問を抱いた両博士は、ビジネスで一定の成果を収めた人たちを対象に、IQ以外に共通する何かがないかを調査することにしました。
その結果、明らかになったのが「ビジネス社会で成功をしている人は、対人関係能力に極めて優れている」ということでした。
ビジネス社会で成功している人というのは、自身や相手の感情を理解して、自分の気持ちを上手くコントロールしながら、相手の気持ちに働きかけることができる人だったのです。
このような能力に長けている人の周りには、多くの協力者が集まり、結果として高い業績を残しているという事が分かりました。
両博士はこの能力をEI(Emotional Intelligence)と名付けて、1990年に論文を発表したのです。

提唱者のサロベイ、メイヤー両博士は、「人の態度や物言いなどのあらゆる言動は、その時々における自分自身の感情の状態に大きく左右されている。この能力は誰もが備わっているもの。そして、適切な訓練によって、その能力は高めることができる」自分の「今の感情の状態」を認識し、それをコントロールすることができれば、自分にとって適切な行動が取れ、そのことで、前向きな感情を生み、前向きな行動を作り出すことができる事が出来ると提唱しています。
また、自分だけでなく、相手の「今の感情の状態」を認識することができて、相手に対して配慮できる言動をとることができれば、対人コミュニケーションをうまく保つことが出来ますよね。


難しく聞こえてしまうかもしれませんが、EQは決して難しい理論ではありません。
誰もが必ず使っている能力を整理した理論です。
IQは先天的な要素が大きく、努力しても伸ばすには限界があるといわれていますが、EQはそうではありません。
EQは遺伝などの先天的要素が少なく、後天的に高めることができる能力であり、日常生活のなかに適切な訓練を組み入れ、それを行なうことで伸ばすことができるのです。


EQを構成する4つの能力
EQは人間関係を円滑にする4つの能力により構成されます。これらの能力が発揮されると、感情をコントロールしうまく利用できるため、周囲との関係性においてさまざまなメリットをもたらします。


◎感情の識別
感情の識別能力とは「気持ちを感じること」です。相手と自分の気持ちを感じて識別する能力であり、EQを発揮する上でもっとも基本となる部分です。この識別ができなければ相手の気持ちも自分の気持ちも分からないということになります。それでは感情のマネジメントはできません。気持ちを察する力が、この「感情の識別能力」であるといえます。

◎感情の利用
感情の利用とは「気持ちを作る」ことです。何らかの課題や目標に取り組むときに、それにふさわしい感情を自らが作り出すことです。いわゆる「モチベーションを上げること」と似ているところがあるかもしれません。例えば、自分にとって望ましくない境遇に置かれたとき、「この経験はきっといつか役に立つ」と思うことは、厳しい逆境を乗り切るために感情を利用していることになります。

◎感情の理解
感情の理解とは「気持ちを考えること」です。例えば、相手が怒りの感情をぶつけてくれば、その怒りの感情の背景にある理由を推察します。目の前にある感情の原因を特定し理解することで対処の方法も明らかになります。

◎感情の調整
感情の調整とは「気持ちを活かすこと」です。自分の感情を理解(識別・理解)し行動を起こすための気持ちを作り(利用)、実際に行動を起こします。また、行動の過程でさまざまな状況の変化があれば、そこで感情を調整し最適な方向へ軌道修正する能力のことです。

EQが高い人は周囲の人々の感情と自分自身の感情を知覚し、その感情が発生する原因を知ろうとします。原因が分かれば対処できるため、自分と周囲の人々の感情をうまくコントロールし物事を良い方向に進められます。 また自分自身が困難なミッションを遂行しなければならないときは、それを達成した自分をイメージします。このように行動に向けた意欲を高める感情のコントロールを行うことでモチベーションを高めていきます。 感情のコントロールにより物事を良い方向に導くことができるため、EQの高さはリーダーシップにおける重要な要素であるといえます。
※schoo  forBusiness 参照


人のあらゆる行動は「感情」に影響を受けています。
わたしたちは誰でも行動に癖を持っていますが、この多くは感情の癖から出たものです。
という事は、いつもの自分の癖を知りその癖を適正化するパターンを習慣づけることができれば、マイナスに左右しがちな感情のクセをプラスに変えることができるのです。

日常生活の言動や行動を変え、習慣化することで、誰でも自らのEQ能力を高めることが可能なのです。

では、どうしたらその能力を延ばすことが出来るでしょう
EQは、自分や周囲の人の感情を認識することから始まり、最終的に効果的な行動をとることで完結されます。
周囲とのコミュニケーションなどで行き詰まりを感じている人には、「感情の識別」から始まる4つのEQサイクルのうち、いずれかの能力、あるいは複数の能力に強い癖があるケースが多いのです。
もし、自分はあまり周囲とのコミュニケーションがうまくいっていないと感じているのなら
・「自分は、いまどんな気持ちを感じているだろうか」
・「自分の感情を適切に利用しているだろうか」
・「相手の立場に立って考え、相手に共感しているだろうか」
・「相手がどう感じるかを先読みし、最適な言動ができているだろうか」
・「自分の感情に振り回されることはないだろうか」
と、自分に投げかけてみてはどうでしょうか。

EQ能力~感情能力を高めよう


わたしたちは感情の動物です。
無意識に湧き上がる感情の生成を止めることは出来ません。
しかし自らの感情を、自分で意識して変化させることはできるのです


ユニカレさがには、今の社会の中で最適な言動が取れるよう変化する訓練があります。
例えば、来所された際に自分自身の体や心の状態を自分の感覚でチェックシートに書き出して頂くのですが、これは、自分の今の心身状態を知ることが必要だからです。
例えば、昨日深夜まで起きていた為に、就寝時間が少なく寝不足になったときの今の自分の状態
朝食をとらず、ぎりぎりまで寝ていたために遅刻してしまった時の自分の状態等・・
それらを知る、感じることで、今の自分の感情が、何から影響されているのもなのかを知ることが出来ます。

 また、受講後に毎回今日一日過ごしてみて、感じたこと、良かったこと、課題と感じた事を、書き出して頂きます。
今の自分自身の状態をセルフモニタリングし、必要に応じて授業で学んだ自身にとって適切な対応を実践できるよう声掛けを行っていきます。

・ 自分の「今の感情の状態」を認識すること
・感情の動きのパターンを理解する事
・適切な感情や行動を決める
・行動してみて認識したことを振り返り、良い変化は継続し、そうでなければ改善する


その繰り返しを行い、少しずつ変化していく事が、EQ能力を高めていく事に繋がっていきます。

自分自身の状態を知る事で、もともと持っていた力が整理され、その力を発揮できるようEQ能力を高め、自分をマネジメントできることが出来るといいなと思います。



今週も読んでいただきありがとうございました(^^♪
障がいがある人のための就職応援事業所
障がい者ビジネススクールユニカレさがの詳細・最近の活動は↓↓↓をチェック!

ホームページ http://unicolsaga.or.jp
Facebook https://www.facebook.com/unicol.unicolpre
Instagram https://www.instagram.com/unicolsaga/
Youtube https://www.youtube.com/channel/UCw1lVvD5abmerrQ4llkr5fw

よろしければ、左側から読者登録もお願いします!



上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。