2019年01月31日

卒業生の今

こんにちは、障がいがある人の就職を全力サポートする
障がい者ビジネススクール「ユニカレさが」の就労支援員の山田美穂子です。

1月も早いもので今日で終わり。スーパーでは節分とバレンタインの特設コーナーがあって、最近のスピーディーな季節感に驚きますね。今年の恵方巻はどうしようかなあ。。。

さて今週は、「卒業生とその後」について書かせていただきます。

就職実践コースを卒業した受講生の中には、残念ながら、「就労を継続されていない方」もあります。つまり、ユニカレ卒業後就職して、続かず辞めてしまった方のことです。そんなこと書くの?って、ちょっと驚かれますか?そんな卒業生のお話です。

彼女(Rさん)との出会いは4年ほど前になります。
彼女は3歳の頃に脳梗塞を発症し、半身に麻痺が残り歩くのが少し困難な状態でした。また、緊張すると吃音がでるという特性もあり、人目を気にしてしまうところもありました。そのために仕事が長続きせず、就職したいのにうまくいかない状態に悩んでいました。一方、芯の強いところもあり、しっかりしたところもある女性でした。また、彼女は何より美人なので受講生たちからもちょっと一目置かれるような方でした。

ユニカレ入学後、私の担当するコースに在籍されました。最初は気持ちの浮き沈みの波が多くあり、毎日来られないような時期もありました。いらだちや消化できない感情があり まだ若い彼女は懸命に自分と戦っているようにも見えました。

そんな彼女が落ち込みから立ち上がれないような状態の時があり、自分の不自由さや、思うようにいかないことに対して支援をしようと叱咤激励しました。しかし見事に彼女を傷つけてしまいました。またある時は世話を焼き過ぎては彼女の積極性を狭めてしまったことなどもあり、やることなすこと「から廻り」感があり、支援員として経験の浅い私は、不甲斐ない思いに苛まれていました。

そんななかでも、彼女は不自由な片手もフルに駆使してパソコンの技術も習得され、佐賀市内の販売系の会社に一般就労されました。しかし、ほんのわずかな期間仕事をした後、仕事を辞めて、佐賀から出て行きました。

もったいない!!

そうなんです。でも、仕方がないんです・・・

実は、彼女、富山県にお住まいの一般の会社員の方と出会うべくして出会っい、結婚されたのでした!そりゃ、退職するしかないですよね!そ・れ・に、なんと赤ちゃんまで授かって、今は生まれてくる赤ちゃんの育児準備に追われているようです。

そんな彼女が 今度、佐賀に帰ってきて里帰り出産をするという報告がありました。電話の中で話す彼女の声は幸せそうに弾んだものでした。その電話の中での言葉に「育児も落ち着けば またパートとしてでも働きたい。」就労への可能性さえ、最初はあきらめていた彼女から、そんな言葉も聞けるようになりました。その成長になんだかうれしくなって、涙声になる私でした。

就労移行支援として 忘れてはいけないこと。就職し定着することはとても大切なことだし、私たちが目指さなければならないこと。でも、人生の幸せってそれだけではなく、「就職まで」より、それから先を見つめて支援することが必要だということ。ただ就職に役立つことだけではなく、人生全体に自信をもって幸せを手にできることができる力を身に付けられるようにする支援が必要なのです。

そして、人生の伴侶を見つけ、自分の決めた道を進んでいかれるような彼女への今後の定着支援は、時には状況を聞き、昔からの友達のようなやり取りをすることも、大事な支援なのではないかと今は感じています。彼女の里帰りの時に再会できることが、とても楽しみな山田です。



今週も読んでいただきありがとうございました。
障がいがある人のための就職応援事業所
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http://unicolsaga.or.jp
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